告白

話題になっているミステリー「告白」を読みました。

告白

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帯に「読中感も読後感も最悪なのに、先が気になってページをめくる手を止められない!」とありましたが、その通りになってしまいました。
ある事件を巡って複数の視点から物語を描くという「羅生門」スタイルになっていて、各章で登場人物たちが意外な「告白」をしていきます。
読中感が悪いのは、身勝手で自己中心的な行動をとる登場人物たちへの嫌悪感に加え、その後ろにある鏡に写された自分自身の姿が見えるから。「こいつあほやなー、でもちょっとは気持ちが分かるかな」というところで、その「ちょっと分かる気持ち」の部分が事件を大きく発展させていくところが、引き込まれてしまうところだと思います。