12人の優しい日本人

三谷幸喜の代表作で映画化もされている舞台「12人の優しい日本人」の、2005年に上演された四演版を見ました。
12人の優しい日本人を初めて見たのは、大学生のとき。京都の大学でどこかの劇団が上演していたのを見に行ったのが最初でした(三谷幸喜さんは、基本的に上演許可を出さない作家さんなので、おそらくビデオから台本をおこしたんだと思います)。
アマチュアの劇団の演技・演出でも、物語の力でかなり引きこまれ、だいぶ興奮して京都から大阪まで帰ったことを覚えています。
その後、トヨエツが出演する映画版を何度か見ていて、物語の骨子や主要なセリフはだいたい頭に入っています。じゃあ、四演版を見るのは面白くないんじゃないかというとそうではなくて、上演される時代や配役の違い、もっというと上演回ごとに味わいが異なるのが演劇のいいところ。四演版は、浅野和之、生瀬勝久、伊藤正之、筒井道隆石田ゆり子堀部圭亮、温水洋一、鈴木砂羽、小日向文世堀内敬子江口洋介山寺宏一の12名が出演。色々な畑から出てきたキャストの演技合戦が見ものでした。
初演時は、まだ日本に陪審員制度は導入されていなかったわけで、その頃は純粋にエンターテインメントとして楽しめたんでしょうが、陪審員制度が導入された今では、陪審員室で繰り広げられるコメディに笑いつつも、実際にこういうことが起こってそうだなという思いがより強く感じられました。

12人の優しい日本人 (<DVD>)

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