新参者

東野圭吾の新作「新参者」を読みました。

新参者

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東野圭吾作品の数少ないシリーズキャラクターである加賀恭一郎が、日本橋での殺人事件に挑みます。
9章立ての構成になっていて、各章では事件周辺の人物にそれぞれスポットがあてられ、事件とは直接関係のない小さな謎が解き明かされていきます。その行動が、事件の全体像をくっきりと浮かび上がらせ、解決につながるという仕立てになっていて、加賀刑事の慧眼にまたしても唸らされました。
ただ犯人をつかまえるだけでなく、その事件に至るまでの真相をつきとめ、また同じ過ちが繰り返されないようにしないといけない、というスタンスが、普通の謎解きミステリーにはない加賀恭一郎シリーズの魅力なのだと思いました。
赤い指 (講談社文庫)

赤い指 (講談社文庫)