SOSの猿

伊坂幸太郎の最新刊。
いつもならさらさらと読んでしまうのだけど、今回は途中まであまりノれなくて、結構長くかかってしまいました。途中、何冊か他の本を読み終えてしまったし。
今作は、「西遊記」の物語を軸に、あるひきこもりの少年を助けようとする電器店勤務の悪魔祓い師と、システム障害の原因を調査する担当者の二つの物語が交互に描かれて行きます。この二つの物語の交わり方が「ああなるほど」という感じで、原因調査員の方の物語がいつも以上にファンタジーな理由が分かってすっきりしました。
伊坂幸太郎がよく使う「すかし」は、今作も健在で、特にクライマックスシーンでのダンボールのくだりはやられてしまいました。
「SARU」という漫画と、同じ世界観を共有して競作しているらしいので、そちらの方も読んでみたいと思います。

SOSの猿

SOSの猿


SARU 上 (IKKI COMIX)

SARU 上 (IKKI COMIX)