第9地区

第9地区を見てきました。
映画「第9地区」オフィシャルサイト
いやはや、前評判が良いのは知っていましたが、期待を上回る面白さでした。
20数年前に、南アフリカ上空に巨大な宇宙船がやってきて、難民のごとくヨハネスブルグの近くに大量の宇宙人が住み始め、スラムが形成されているという設定がまず秀逸。その設定だけでワクワクさせられます。でもって、この宇宙人の造形や所作がいいんだなー。適度に気持ち悪いんだけど、グロすぎず。映画序盤こそ、「なにこいつらキモ！」ってなるんですが、そのうち慣れてくると、そんなに違和感なくなってくるんだよなぁ。
ドキュメンタリー形式で振り返るという序盤、終盤の構成が、物語にリアリティを与えていて、この突飛な世界観にすっと入っていける仕組みになっているのも上手い。
設定こそなかなか突飛なのですが、一方で、物語の骨格とか展開は、王道中の王道。エンタメの要素がぎっしり詰まっている上に、バランスよく展開してくれるので、本当にあっという間の2時間でした。
エンタメ要素だけでなく、差別の問題や、戦争での非人道的な行いといった色々とものごとを考えさせられる内容になっているので、アカデミー賞にノミネートされるのも納得です。
いや、ほんとに良い映画でしたよ。「アバター」が「スター・ウォーズ」なら「第9地区」は「未知との遭遇」だ、なんて例えがあるらしいですが、言い得て妙だと思いました。

第9地区 Blu-ray＆DVDセット（初回限定生産）