ミッション:8ミニッツ

列車爆発事件の犯人を探るため、爆発8分前の犠牲者の意識に潜り込むというストーリー。なぜ8分前かというと、人は死ぬ前の8分間の体験を記憶しているから。もちろんこれはSFの設定。犠牲者の記憶を総合して特殊なプログラムの上で仮想世界を作り出し、その中で犯人探しをするという世界観にすっと入り込めるかどうかが、この映画を楽しめるかどうかの肝になります。
ミッション:8ミニッツ
主人公は何度も死の前の8分間を体験し、少しずつ事件の犯人へと近づきます。ぱっと聞くと「恋はデジャヴ」のようなタイムトラベルもののように思えますが、潜り込めるのはあくまで犠牲者たちの記憶から再現された仮想世界。その世界でいくら頑張っても、起こってしまった事故を救えるわけではありません。爆発に巻き込まれてしまう乗客に少しずつ感情移入してしまうものの、どうがんばってもその人達を救うことができないという虚しさがじわじわと堪えてきます。この映画の主題は、爆発の阻止、犯人探しよりも、彼が潜り込む世界にあることが、オリジナルのタイトル"source code"からも分かります。
理系男子はかなり楽しめる映画だと思います。