震える牛 / 相場英雄

都心で発生したある未解決殺人事件が、ショッピングセンターを経営する巨大企業や政界を巻き込んだ事件につながっていくというストーリーでした。
ありがちな話ではあるのですが、牛肉100%と謳っておきながら豚や鳥のモツを混ぜて添加物で味をごまかしたお惣菜が出まわるというエピソードや、地方に進出する巨大ショッピングセンターが地元の商店を潰し街を壊しているという指摘に、あらためてドキリとさせられました。
Amazonレビューでは、現代版"砂の器"という帯のコピーに「騙された!」と言っている人が結構いますね。本の装丁もかっこいいので、ハードルをあげまくって読んだ人と、そんなに期待せずに読んだ人で評価が大きく違いそう。
場面場面でちょっと読みにくい(誰が誰に何をしゃべっているか分かりにくい)ところがあるのですが、個人的には分量、内容の重さなどなどちょうどいい感じでした。

震える牛

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