WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜

三浦しをん著「神去なあなあ日常」を、矢口史靖監督が映画化した作品。WOWOWで鑑賞。

WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ Blu-rayスタンダード・エディション

大学受験に失敗した若者が、林業研修生募集のパンフレット表紙に載っていた女性に惹かれて林業研修に参加して、林業体験を通じて山村の人々と交流するという話。これまでにも、男子シンクロや女子高生のビッグバンドジャズなど、ちょっとニッチなおもしろい領域を題材にするのを得意にしていた矢口監督らしい作品でした。個人的には「裸足のピクニック」や「ひみつの花園」でみせた、どこからどう見てもミニチュアと分かる特撮シーンが挿入されていたのが良かったです。
主人公の男の子がすごくアホっぽくて、そういう男子を描かせたら矢口監督は天下一品だなと。ヒルに噛まれるシーンとか、マムシに噛まれるシーンとか、最高でした。
笑いの要素だけじゃなくて、林業の特殊さ、尊さもしっかりと描かれている点も良いですね。植林して、間伐して、丁寧にメンテナンスしても実際に材木として評価されるのは、自分の次の世代(或いはその次)という、人間のライフサイクルより大きなスケールのお仕事。自分自身の仕事が評価されるのは、基本的には自分が死んだあと、という世界観に凄まじさを感じました。
粗暴な長澤まさみも良かったです。