8月

週末の体調不調で、三男は火曜まで学童をお休みすることにしました。今日の朝は熱がなく、元気そうではあったものの、完璧に復活というわけではなさそう。体力が戻ってなさそうですね。そんな中、外は猛暑。ゴミ捨てにちょっと家を出ただけで、外の熱気に汗がじんわり。もし学童に行っていたら、行き帰りの移動だけでまた体調悪くしちゃったかもしれないので、まあお休みは妥当な判断でした。

紙の梟

昨日買った貫井徳郎さんの新刊。人をひとり殺したら死刑という世界観の日本を描くディストピアミステリーでした。人をひとり殺したら死刑、というのは、その行為に及んだ事情などは特に酌量されず、機械的にそのような判決がでるということ。一見、法律が厳しくなったことによって、殺人が減ることが期待されそうですが、そう単純な話ではなく、余裕を失った社会がどんどん殺伐としていく話でした。

途中、生きる意味を失い、でも自分で自殺することができない人たちが、証拠不十分により刑罰を逃れている人間を襲い、自分の死刑と引き換えに世の中に貢献していくというような流れがあって、恐ろしかったです。以前にも似たような話を読んだことがあるなーと思って考えてたんですが、古谷実さんのマンガ「ヒミズ」でした。世の中に絶望した主人公が、最後に良いこと(犯罪人を殺す)するために、包丁を手提げ鞄に入れて歩き回るというくだり。マンガでは、闇雲に歩き回っていて、なかなか犯罪者に出会うことができず疲れてしまったところに...という展開でしたが、「ヒミズ」の世界から時間が経った現在では、「紙の梟」に描かれていることがフィクションの世界の話ですまされなくなっているんですよね。