粉瘤息子都落ち択

「粉瘤息子都落ち択」を読了。

上司のパワハラがきっかけで自宅に引きこもっていた野中が、大学時代の友人に月10万で「スト6」の相手をしてくれと頼まれ、少しずつ社会との接点を増やしていくも、九州の実家に帰るという選「択」をすることになり、残された東京での日々をすごしていく話。

底辺青春小説、と帯にはありましたが、まあ底辺、は置いておいて、青春小説ではありました。

「択」「スト6」はじめ、宇多田ヒカルの「traveling」、「メルカリ」「サイゼリア」など、実際の固有名詞が特に細かい説明もなく出てきて、それが作中の会話に絶妙なリズムを産み出し、人物描写や人間関係のリアリティをうまく高めていて面白かった。

自販機に何かオリジナルの言葉をテプラに書き出して貼っている鬱屈した中学生も良かった。生成AIで曲を作ってTikTokでバズるってくだりもおもしろかったなー。