いつもの池井戸作品とはちょっと違っていて、SF色が入った政界を舞台にしたミステリー。コメディ色も少し強めでした。
政治家とその子どもたちが、テロ行為によって中身を入れ替えられてしまうという話でした。麻生さんが総理だった頃の、漢字が読めない問題やお酒飲んじゃいました問題がモチーフになったエピソードも散りばめられていて、実際の政界とつい重ねあわせてしまいます。
コメディ色強めと書きましたが、熱い想いがこみ上げてきてついほろりと涙を流してしまう池井戸節は健在で、大学生の中身になってしまった総理が、本質とはかけ離れたところばかりを追求するマスコミや政治家に対して、痛烈な批判を浴びせるシーンは気持ちが良かったです。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2010/05/25
- メディア: 単行本
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