ERの最終回

昨日、ERの初回を観た流れで、今日は最終回(シーズン15の最終話)を観ました。昔見たときも感動しましたが、初回を観た直後に見ると、初回へのオマージュが思っていた以上にたくさんあることに気づきました(すでにファンの方が検証済みのネタだとは思います)。

とりあえず気がついたところを箇条書きで。

  • 何かを飲み込む子ども
    • 初回では、家の鍵を飲み込んでしまった子どもがやってきました。レントゲンを撮って、お腹の中に鍵があることが分かります。動やったら取り出せますかと聞かれたロス先生は便と一緒に出てくるのを待つしかないですねと答えていました。
    • 最終回では、ロザリオを飲み込んでしまった子どもがやってきました。スペイン語しか話せないおばあちゃんと子ども。同じようにレントゲンを撮って、便から出てくるのを待つしかないと患者の保護者は告げられます。神聖なものが便と一緒に出てくるという際どいシチュエーションをたどたどしいスペイン語で一生懸命説明する医師の姿が面白味を増すというシーンでした。
  • 親を通報する医師
    • 初回では、ベッドから落ちてしまったとベビーシッタが連れてきた赤ちゃんをロス先生が診察すると、身体のあちこちに虐待のあとがみられます。児童保護局に通報するロス先生。弁護士だという親がやってきて、虐待は覚えがない、名誉毀損だとロス先生に詰め寄りますが、逆にロス先生から虐待の跡を指摘されるというエピソードでした。
    • 最終回では、15歳の女の子たちがパジャマパーティーでお酒の回し飲みをしたことにより、アルコール中毒で意識を失った女の子が運び込まれてきます。医師が聞くと、その酒はパーティーを開催した家の親が買い与えたものだといいます。こっそり飲まれるよりいいと思って、と言う親を、警察を呼んで大事にするという話でした。
  • 赤ちゃんの出産に立ち会うカーター
    • 初回は、カーター医師がインターンでやってきた初日に、タクシーで運ばれてきた妊婦の出産に立ち会うことになります。ストレッチャーに乗せられた妊婦の股を手で抑えて手術室へ。ドタバタの中産まれてきた子どもを見て、パワーをもらうというシーンでした。
    • 最終回では、双子を妊娠した女性が運び込まれてきます。これで4度目の出産という女性。出産に立ち会うのは同じですが、15年のキャリアを積んだカーター医師は、現場の医師たちに指示を出し、年長者としての指導力を発揮します。カーター医師の大いなる成長が感じられる瞬間でした。
  • 点滴を教えられるカーターと教えるカーター
    • 初回では、ベントン医師がカーターにERの中を案内する際、点滴のやり方を早口で教えます。
    • 最終回では、病院へ医学生としてやってきたグリーン医師の娘レイチェルに、カーターがベントンに教えられたように点滴のやり方を教えます。ベントンと異なり、ゆっくり丁寧に教えているのがカーターらしくていいシーンでした。
  • がんを告知される人
    • 初回では、スーザンから肺がんを告知される患者がいました。告知といっても患者の方から「がんなんだろう?」「余命は?」と詰め寄ったわけですが。
    • 最終回では、HIVの老人ががんを告知されます。治療をしたらと促されますが、積極的な治療よりも緩和ケアでの死を選びます。
  • 股間を見る
    • 初回では、若い女性が太ももの内側をやけどして病院へやってきます。グリーン先生が治療にあたりますが、薬を患部に塗っている間、その女性から誘惑されます。
    • 最終回では、老人ホームで男性器を骨折させた老紳士がやってきます。ホームの女性と何人も肉体関係があるということで、行為の最中にそうなってしまったのかと思いきや、転んで机のかどに打ち付けて折れてしまったというオチでした。
  • 起こされる医師
    • ストレッチャーの上で寝ているところを、看護師から起こされるグリーン先生、というのはERの初回の象徴的なシーンですが、最終回ではモリス医師がグリーン先生と同じ構図で起こされていました。しかも、起こす看護師は初回も最終回も同じリディアというのもエモいです。

この他にも、同窓会的に過去に登場したキャラクターが集まったり、医療センターを作ったカーターを師匠であるベントンが褒めたりと、長く番組を見ていたらぐっとなるシーンがたくさん。最終回の一番最後のカットで、カウンティ医療センターの全体像が初めて映る、というのもおもしろいですね。こんな建物だったのかと最後に教えてもらうのは、マジックの種明かしをされるのに少し似た感覚がありました。