アウトレイジ ビヨンド

映画『アウトレイジ ビヨンド』公式サイト || 大ヒット上映中
北野武が語る「暴力の時代」 -インタビュー:CINRA.NET
過激な暴力シーンが見所かと思っていたのですが、予想外にストーリー重視で、上映時間中ずっと緊張感がはりつめる濃密な内容になっていました。これまでの作品よりもクオリティが上がっていて驚きました。
たけし監督が、インタビューでも次のように語っていますが、登場人物に感情移入してどっぷりという感じの映画ではなく、ただただ自分の生き残りをかけた動物としての男たちの生存ドキュメンタリーを見ているような感じです。

この『アウトレイジ ビヨンド』という映画を動物界に置き換えると、実にみんないい人なんだよ(笑)。映画は「全員悪人」と言ってるけど、動物たちにとっては当たり前のことをして当たり前に生きているだけで。たとえばライオンが草食動物を食って、ハイエナを蹴散らして、逆に弱ったライオンがハイエナに殺されてっていうのをドキュメンタリーでよく観るけど、それを人間でやったらどうなの? って。

見ていて痛くなるシーンも多いですが、それ以上に人間の騙し合いが面白く、そういうのが好きな僕には、かなりはまりました。
前作では、「踊る」でおとぼけ署長を演じている北村総一朗さんが関東山王会の会長を演じていましたが、本作では「踊る」の映画版で警視庁副総監を演じていた神山繁さんが関西花菱会の会長を演じていて、面白かったです。

ちなみに、この映画、僕が大学時代に参加していた演劇部の後輩が出演しています。
出演していると知らずに見に行ったので、最初「あれ、もしかして浜口くん・・・?」と自信がなかったのですが、エンドロールに名前を見つけて、確信しました。