28年後…白骨の神殿

昨年6月に見た「28年後…」の続編をnagayamaさんと見てきた。前作は公開初日に見たけど、今回は公開最終日になってしまった。期待してなかったわけではなく、単に予定が色々とあって時間が取れなかっただけ(とはいえ公開2週目から一日一回の上映になってしまったのも見に行けなかった原因ではある)。

以下、ネタバレあります。


前作までとは異なり、今回は前作から登場したケルソン医師、ジミーズ、スパイク、そしてアルファ個体を中心に、人間模様的なところが重点的に描かれていたように思う。ゾンビがたくさん出てきて、わー逃げろー、みたいなシーンはそんなに多くはなかった。ただ、グロいシーンはとことんグロテスクで、冒頭にアルファが人間の頭を持ってチェーンソーマンの田中脊髄剣よろしく身体から引っこ抜くところとか、人間同士の争いで、生きたまま生皮を剥いでいくとか、ホラー映画的な要素はまあまああった。アルファが頭を引っこ抜いた後、頭をかち割って脳みそを手づかみで食べているところは、私もnagayamaさんもちょうどポップコーンを似たような動作で食べており、思わず手が止まってしまった。

終盤でケルソン医師が「みんな人間のことなんだ…」的なまとめを入れてくるが、まさしくその通りで、善なる暮らしをしているものたちが、悪魔崇拝に傾倒してしまったものたちに殺戮されていくのは「人間の話」であること以外に、今回は感染者(アルファ)が、ケルソン医師の精神病治療によるアプローチで、以前のような人間に戻せる/戻る可能性が示唆されたことで、ゾンビ対人間の話ではなく、感染した人間対人間の話ということがより明確になったと思う。治療することで、もとに戻せる可能性が出てきたことで、襲ってくる感染者たちを倒していく行為が、ある種の殺人であり、治療の放棄にも繋がってくるので、色々と見え方が変わってくる。治療可能な人たちを殺していくってことは、極端な例で考えると例えばコロナ禍で感染した患者たちを殺すようなものだからね。

そんなケルソン医師が、クライマックスで悪魔であることを演出するシーンは面白かった。ちょっと笑ってしまった。レイフ・ファインズすごい。

視聴を途中で中断できない映画館で見れたのは良かった。配信とかだと集中力を維持するのが大変そう(というか、家庭でこの映像の映画を見るのが難しそう)。

脚本のアレックス・ガーランドさんは、先日見た「ウォーフェア」の脚本・監督を手掛けられている(その前の「シビル・ウォー」も)。脂が乗ったクリエイターのひとり。「28年後…」の3作目は、製作未定というステータスだったけど、本作のレビューが好調だったので製作をスタートしたというニュースを見た。「感染をもとに戻せる」「最後に登場したキリアン・マーフィ(1作目の主人公)」など、物語を終わらせるためのカードがいくつか提示されたので、ぜひ3作目は納得の完結編に仕上げてほしい。